ワンダーフェスティバル
実行委員会
代表挨拶
ワンダーフェスティバル2025[夏]ご挨拶

第1回のワンダーフェスティバル(以下「WF」)が開催されたのが1985年。
それから40年もの間、様々な出来事を経て現在も開催を続けられており、これもひとえにご参加・ご協力頂いている皆様のおかげであると感謝いたしております。
WFはゼネラルプロダクツ(後のガイナックス)が創設し、1992年に私、そして海洋堂に運営の移譲を受けて現在に至っております。
その後ガイナックスは1995年に『新世紀エヴァンゲリオン』を世に放ち、今年ではや30年という節目の年となります。
これにあたり、我々オタク世界に関わる者に大きすぎると言える影響と恩恵を与えた本作を、今回WFで大きくフィーチャーすることが、WFの基本理念であるガレージキットスピリッツ(=優れた作品を自らの手で生み出すモノ造り)の再認識につながると考えました。

エヴァワンフェス開催時の様子(2020年12月)
ART MASTER 3D エヴァンゲリオン初号機 松村しのぶVer.

エヴァワンフェス開催時の様子(2020年12月)
第一使徒アダム 南極発見時/ディーラー名:GYAROMI
『エヴァ』が特別だったのは、商品化において作品のライセンスはスポンサー優先、独占での許諾となることが一般的であるところ、基本的にそのような制約がほとんどなく、多種多様なメーカーが製品化することができた点です。各社、各造形作家のカラーが色濃く出た、いわゆる「俺のアヤナミ」「俺の初号機」がいったいこれまでにいくつ生まれ出たのか、という状況が生じたこと、これは画期的なことであったと思います。
これからもエヴァンゲリオン世界から生み出される様々な造形作品を見て、「その先」を期待しながらエヴァンゲリオン放送30周年記念企画「エヴァワンフェス」をお楽しみいただければと思います。
合わせて今回はもう一つ、「いきものワンフェス」も開催します。当日版権と並びワンフェスの大きな特徴である、森羅万象何でも造る造形作品のモチーフの一つ、生き物テーマの作品を集めた豪華な企画もお楽しみください。
また、今回のワンダーフェスティバル2025[夏]では、運営のスタイルを色々と変更しております。
幕張メッセ1~8ホールを使うことは変わらないものの、近年の異常な猛暑対策の一環として、入場待機列を1ホールおよび周辺通路に収容することで熱中症や体調不良の発生を防ぐ試みもそのひとつです。
施設内の空調設備を最大限に活用しても、気象状況等によっては快適な温度管理を維持することが難しくなってきておりますが、限られた範囲で有効な対策を考え実施して参りますので皆様のご協力を頂けると幸いです。
WFはディーラー参加者の皆さん、一般参加者の皆さん、それぞれの造形スピリットによって進化していくイベントです。
私どもWF実行委員会は40年の歴史を誇りとして、これから先も皆さんと共に大切にイベントを運営していきたいと考えております。今後ともお力添えをいただけますと幸いです。

文 / 宮脇 修一
株式会社海洋堂 顧問
ワンダーフェスティバル実行委員会 代表
Text by Miyawaki Syuichi